一眼見たとたんに、小鳥を飼いたいと思った方もおおいかもしれません。
クリクリお目目やキレイな羽色の可愛らしいコザクラインコです。
その性格は愛情深くパートナーとの結びつきが深いと言われています。ボタンインコとともに英語では「ラブバード(Love bird)」と呼ばれてる由来です。
コザクラインコを飼うことを検討されている方に向けて、その特徴や飼い方の基本をご紹介していきます。
基本をおさえておくと、判断するときなどの参考になります!
ただ、キキをお迎えしてからわかりました。
鳥さん1頭ごとに違うことが、すごく多いんです。
お迎えを検討されている方に参考になれば嬉しいです。
キキは女の子で、発情と向き合ってるよ。
卵が頻繁にできると健康リスクがあり、命が危険なことがあるよ。
コザクラインコの特徴
原産地
野生のコザクラインコは、アフリカの大陸の南西部アンゴラからナミビアにかけて生息しているそうです。
一年を通じて暖かい川沿いや湖の周辺の湿度の高い地域で暮らしているそうです。
季節や食べ物によって、群れで移動します。
(参考:廣末さおり著「ザ・ラブバード」)
1年を通して気温は15℃から28℃と、かなり幅があります。
健康な成鳥は、日本の冬も耐えられるそうです。
でも、温度管理は必要ですよね。
体格
体長は成鳥で15-17cmぐらいです。
体重は45-55gぐらいです。
適正体重の見極めは、その個体の体格により異なります。
うちのキキは51g前後です。体重だけをみると平均的ですが、ちょっとだけ痩せ気味になります。
胸筋が少し痩せているため、竜骨という胸の骨がややでっぱっているので「痩せ傾向」と言われています。
骨格ががっちりしているそうなので、もう少しだけ体重を増やすように食事をコントロールしていきます。
でも、一度に食べすぎると発情しちゃうの。
だから先生と相談して少しずつ体重を増やしてるよ。
寿命
飼育下では10ー15年といわれますが、上手にお世話すると20年生きる個体もあるそうです。
長く一緒にいたいので、しっかりお世話をしていきたいです。
ご長寿の先輩たちにも学んでいきます。
性格
ラブバードと言われるように、パートナーとの愛着が強い鳥です。
鳥同士でいると、べったりとくっついていることが多いそうです。
鳥のパートナーがいると人間への愛着は薄めになるそうです。
ラブバードは、はっきりと意思表示をする気性をもっているといいます。
嫌なことをされたら、咬むこともあります。
咬むなどの行為には必ず理由があるといいます。
例えば、彼らの「なわばり意識」を理解しないで触ろうとしたりしたら、攻撃されることがあります。
キキはどちらかというと穏やかな子で、理由もなく咬みません。
でも、発情傾向のときや、羽が抜け替わる換羽のときはイライラしてしまいます。
体調や時期によって飼い主は上手に付き合っていきたいですから勉強です。
キキと一緒に私たちも育っていこうと思います。
換羽のときは、イライラしちゃうもんね!
イライラしてカミカミするけど、手加減してアマガミだよ。
キキはアマガミ覚えたんだよ。ときどき強く噛んじゃうけどね。
カラー
コザクラインコは各国で交配されて、羽色のカラーバリエーションが豊富です。
国独自のカラーもあり、「アメリカンイエロー」など繁殖された国の名前がついていることもあります。
種類と呼び名は、国で発言した色、遺伝子に名前や種類で呼ばれたりさまざまだそうです。
なので、別の品種なのに同じ名前がついていたり、同じ品種なのに別のなまえだったりもあるそうです。
種類の呼び名は統一されてない部分ありますね。
ノーマルカラー
原種はノーマルカラーと言われています。
体がグリーンで、腰がブルー、風切りバネは黒っぽく、頭と顔が赤いです。
赤い部分をサクラ色として名前がついたと言われています。
実際はサクラ色というよりは、赤に近いですね。
後ろからみると背中がコバルトブルーです。
風切りバネは黒がかかっています。
ルチノー
ノーマルカラーの緑部分が黄色になっています。
目は赤色で、風切りバネは白、腰はブルーです。
目が黒色、腰が白っぽい子は「ゴールデンチェリー」と呼ばれます。
モーブ
グレーがかった落ち着いた緑色が特徴です。
腰や尾羽根はグレーっぽいブルーです。
シナモン
体は薄い緑から黄色で、風切りバネがシナモン色です。
ホワイトフェース
額の色がなくなって、お顔が白くなった品種を○○○ホワイトフェースといいます。
パイド
羽色の発現がまだらにおこる品種のことをパイドといいます。
ベースの色と合わせて、〇〇パイドなどと呼ばれます。
うちのキキちゃんは、ショップでは「ブルーパイド」という種類で表示されていました。
成長に従って黄色味が増して、グリーンぽい羽色に変わってきました。
おしゃべり
もともと、コザクラインコはおしゃべりは得意じゃないよ。
コザクラインコはおしゃべりがそんなに得意ではありません。
個体によっては、いくつかの言葉を覚える子もいるらしいです。
残念ながら一部のセキセイインコみたいに、ぺらぺらと言葉を話すことはできません。
でも、音をよく聞いていて電子音の「ピッ、ピッ」という音など、生活の中の音を真似できます。
うちのキキは、自分の名前「キキ」「キキちゃん」のみ言うことができます。
最近は、アマゾンエコーを呼びかけるときの「アレクサ」も言うようになりました。
言い出した当初は、発音がはっきりしないので反応はエコーは反応しませんでした。
でも、最近は10回に1回ぐらい反応しています。
動物病院の先生からは「キキちゃんの基本の鳴き方は、名前のアレンジだね。」って言われました。
夫のちばりよのクシャミの真似もします。
鳴き声
鳴き声の大きさは飼っていくうえで、大きなポイントです。
コザクラインコは体の割には大きな声で鳴きます。
なので、ご近所さんに迷惑になる住環境だと一緒に暮らすのが難しいかもしれません。
飼うかどうかを決めるときは、声の大きさは押さえておきたいですよね。
コザクラインコの声はけっこう大きいです。
飼うかどうかを決めるポイントのひとつとして
チェックしてみてください。
性別の見分けかた
コザクラインコの性別を見分けるのは、見た目からだけは専門家でも難しいそうです。
幼鳥のころに確実に調べるならDNA鑑定しかありません。
頭の形が丸いのがオス、平たいのがメスと言われていますが、見分けるのは至難の業です。
発情行動からも、推測できます。
オスなら尻尾を振る行動や、吐き戻しがあります。
メスなら、シャチホコポーズと言われる、尻尾をあげて翼をひろげるポーズをします。
コザクラインコの飼育に必要な環境と物品
飼育のための環境の注意点について
鳴き声がご近所迷惑にならないか
前述したように、コザクラインコは鳴き声が大きいです。
鳴き声が、ご近所迷惑になる環境だと飼うのが難しいかもしれません。
温度の管理ができる環境が必要
1年を通して気温をコントロールすることが健康管理にとって大事だと言われます。
なので、地域によっては暑さ対策と、寒さ対策の両方が必要になりますね。
鳥の体は空気の温度を調整しないと、体温が調整できません。
1年を通して、気温には非常に気をつけていきます。
コザクラインコの適温は、成鳥なら20〜25度とされています。
ひなや幼鳥あるいは老鳥の場合や、病気などで弱っている場合は、28〜30度と高めで保温するのが良いとされています。
ただし、鳥は温度変化に耐える本来の自律神経機能の働きがあり、管理しすぎるのも難があるようです。(海老沢和荘著(2021):「鳥のお医者さんのためになるつぶやき集」より)
愛鳥さんの適切な体温調整機能が培われるように、温度管理していきたいですよね。
体調と年齢を考慮して適切な温度管理をするには、獣医さんと相談しましょう。
飼育に必要な基本の物品
ケージ(鳥かご)
形は 、シンプルな角型がいいとされています。
複雑な形やレイアウトで狭い空間ができると、巣と勘違いしていまい発情過多になる可能性があるそうです。
大きさは、1頭飼いで37cm×42cm、高さ44cm以上が目安です。(「ザ・ラブバード」より)
また、噛む力がつよいため、塗装や錆のせいで中毒になる心配のないステンレス製が望ましいそうです。
ステンレス製は高価ですが、安全性は高いですからね。
キキはケージをほとんど噛まないんで塗装のを使っていますが、次はステンレスにしようと思ってます。
止まり木
泊まり木は、ケージに1本から数本設置します。
一般的には上のケージの写真のように、手前に1本と奥の少し高いところに2本目を設置します。
うちの場合は発情抑制に対応した結果、今はケージに1本だけにしています。
木のとまり木だけでなく、ロープにワイヤーの入ったものでレイアウトを自由にできるものもあります。
えさ入れ
ケージをかったら付属品でついています。
付属品のものは大きくて食べにくい場合は、トレイ型の小さいものを使います。
うちも写真のものを使用しています。
水入れ
水入れもケージを買うと付属品がついています。
うちでは外付け式のものを使用しています。
このタイプのものは比較的少量の水でお薬を溶かす場合に便利です。
キャリー(通院などの外出用のケージ)
通院など外出する機会には、小型のケージを利用します。
小型のケージをキャリーといいます。
いろんな大きさや形がありますので、ケースバイケースで用意します。
うちはお迎えの時のプラケースと、上部がカゴ状のキャリーと2つ持っています。
巣やテントの類
繁殖を目的にする以外は、巣は入れないほうが無難です。
女の子なら発情につながる可能性が高いそうです。
うちでは、最初から一切置いていません。
テントは寒い時期に入れている方もあると思いますが、うちでは発情につながりそうなので使っていません。
おもちゃ
鳥さんのために、安全なおもちゃは必須アイテムです。
「忙しい鳥は幸せ」こんな言葉があります。
ケージの中で過ごす時間を充実して楽しく過ごしてもらいたいですよね。
野生では食べ物を探すのに、起きてる時間のかなりの部分を使います。
飼い鳥は、いつも食事が用意されているので、どうしても暇になってしまいます。
食事を探す活動をすることを目的とした「フォージングトイ」もあります。
おもちゃが、発情の対象になる場合もあるので注意してみていきます。
食事
食生活は鳥さんの健康管理に、とても大切です。
コザクラインコは種子食の鳥なので、シードを食べます。
私が子どものころは、シードの餌をいれておいて好きな時に好きなだけ食べるようになっていました。
いつでも好きなだけ食べると肥満や栄養の偏りなどから、健康に問題がでてきます。
最近は、ペレット食がすすめられています。
鳥さんの健康と生育に必要な、総合的に栄養が含まれているからです。
また、消化もよくて内臓への負担が少ないそうです。
うちでは、粟などのシード類は、おやつとして、または「バートドレーニング」のごほうびとしてあげます。
シードしか食べない場合は、補助栄養剤や野菜(小松菜や豆苗など)をあげます。
キキはハリソンというアメリカのメーカーの
ペレットをメインに食べてるの。
粟やオーツ麦はおやつに食べるよ。
動物病院についてお迎え前に知っておくべきこと
鳥さんをしっかり診てくださる動物病院がどこにあるか
お迎え前に必ず確認しておきたいです。
獣医さんが近くだと安心、安心。
キキのかかりつけは自転車で5分ぐらいだよ。
鳥さんをしっかり診てくださる動物病院が通える範囲にあるか、お迎え前に必ず確認しておきたいです。
動物病院はたくさんあっても、鳥を診られる獣医師がおられるところは、そんなに多くありません。
お迎え時の健診から、さまざまな体調不良のときにお世話になることになります。
うちは、幸いにも徒歩圏内に鳥さんをしっかり見てくださる動物病院があります。
キキの卵詰まりの時なども、予約なしの診察で注射していただいたおかげで、すぐに産むことができました。
診察室で待っている時に、同じコザクラインコの飼い主の方に聞くと、他県から車で来られていました。
愛鳥さんのために50kmの道のりを高速を使って通われているそうです。
愛鳥さんの生涯を通しての健康管理を考えると、鳥さんを診てくださる動物病院の確認は欠かせないですね。
コザクラインコの健康管理
健康管理は定期的に獣医さんと相談しながらが理想的です。
鳥さんは「病を隠す」習性があり、弱っていてもわかりにくいそうです。
家庭では飼い主が体調チェックを怠らずに、健康に幸せに育ってもらいたいですね。
全身状態のチェック
うちで毎日チェックしている内容です。
健康第一ですからね。
羽を膨らませていないか?
羽を膨らませていると、寒がっているか、具合が悪くて体温が下がっている状態だそうです。
気温が低すぎないか、異常がないか確認しましょう。
体重測定
体重測定は毎日、1日に2回します。
1回目は、朝起きてすぐ。「そのう」が空のなので、本当に体の重さです。
2回目は、夕方の食事の前ぐらいです。
キキは発情傾向になると食べ過ぎるので、うちの場合は主に体重が増えていないかのチェックです。
食事をとっているか?
うちでは朝晩の体重とともに、一日の食事の量を測っています。
体重と食事の量の2種類のデータで、健康状態をみています。
食事を食べていないと調子が悪いかもしれません。
キキの場合は、発情傾向になると食べ過ぎになりますす。
糞や尿の状態
糞/尿の状態は健康状態を表すので、毎日チェックしています。
お尻が汚れていないかも要確認です。
発情していないか
飼い鳥の発情コントロールは難しいと聞いていましたが、想像以上でした。
詳しくは、獣医師の先生の著書などで学びましょう。
横浜小鳥の病院のホームページに、海老沢先生が詳しく書いておられます。
メスの場合
初心者の飼い主でもわかる、メスの発情の行動でみるチェックポイントがあります。
① お尻が目立っていないか。(発情すると骨盤が開いてくる)
② 発情のポーズをとっていないか。(尻尾をあげて翼をひろげたポーズをとる)
③ケージの下の隅ばかりにいないか。(隅を巣のように認識している)
その他にも、体重が急に増えていないか注意しています。
卵は1日でできてしまいますので、気が抜けません。
キキは月齢7ヶ月で、卵を産んで卵詰まりをおこしかけました。
命のリスクもあるので、月齢が小さくても要注意です。
オスの場合
オスの場合も発情過多が続くと、精巣腫瘍をはじめ、さまざまな体調不良につながるそうです。
発情のチェックポイントは、次のとおりです。
①尾をふって、発情対象にお尻をこすりつける動作をする。
②エサの吐き戻しをする。
オスも発情の状態を把握して、持続発情にならないようにしたいです。
初心者が注意したいコザクラインコを飼う時の危険回避のポイント
コザクラインコにとっての毒に注意する
インコにとって中毒症状を起こしたり、死に至るような物質があります。
好奇心が旺盛なので、インコのいる場所から害になるものを取り除きましょう。
食べ物の注意
特にNGの食べ物は、アボカドです。少量でも口にしたら死に至ります。
そのほかに、ネギ、チョコレートなどもNGです。
基本的に人間の食べ物は食べさせない方が無難ですね。
観葉植物の注意
観葉植物はインコが口にすると中毒症状をおこす物質を含むことがあります。
インコを放鳥する部屋に置かないようします。
例えば、クリスマスのときに良くみるポインセチアはインコにとって毒に作用する物質を含みます。
インコと同じ空間に置いておかないようにしたほうがいいそうです。
あやまって口にしてしまった場合は、すぐに動物病院でみてもらいましょう。
ビニールや繊維をかじらないように注意
ビニールもかじって口にしてしまうと、中毒症状を起こす危険があります。
また、布などの繊維は排出されるから大丈夫と思っても、長年の蓄積でそ嚢を詰まらせてしまうこともあるそうです。私の知り合いの方のボタンインコさん腸が閉塞して落鳥されてしまいました。
繊維を飲み込んでしまうリスクについては、「横浜小鳥の病院」の海老沢先生もTwitterで言及していらっしゃいました。
放鳥する時の注意
放鳥は愛鳥さんとコミュニケーションをとれる大切な時間です。
安全に楽しく放鳥をするために、いくつか守るべきポイントをお伝えします。
ながらの放鳥はNG
貴重な放鳥の時間は、しっかり愛鳥さんと向き合いたいですよね。
お部屋の中には、食べたらいけないものや、ケガにつながりそうな思いもかけない危険がいっぱいです。
何かをしながら放鳥するのは、どんな場合でもNGだそうです。
飼い主が愛鳥さんに集中できるだけの時間にしておくのがいいみたいですね。
特に、火を使って料理をしながらの放鳥はやけどの原因になるかもしれないし命にかかわります。
放鳥したら、ストーカー飼い主というぐらい集中したいですね。
愛鳥さんのケガに注意
愛鳥さんがケガをしないように環境を整えましょう。
ぶつかり事故、はさまり事故には気をつけたいです。
ガラスの仕切りなどは、ないと思って飛んでぶつかってしまう場合があるので、要注意です。
首がはさまったり、ひっかからないように、スキマなどは気をつけておきたいですね。
思いがけない危険がないか調べて、放鳥する環境を整えましょう。
ロスト(鳥さんが家から出て行って、迷子になること)に注意
一度ロストしたら、無事に保護されて帰ってくることは大変難しいと覚悟した方がいいぐらいだそうです。
他の家族が知らずに、窓を開けて、愛鳥さんが出て行ってしまうことも少なくありません。
通院や、日光浴のときに外に出た時にケージから出てしまうのも細心の注意を払いたいです。
まとめ
- コザクラインコはアフリカ南西部出身で、群れで生活する。
- 日本の環境では、温度管理が必要。
- 食事は、獣医師からはペレット食がすすめられている。シード(種子)食と組み合わせるのがおすすめ。
- ケージ(鳥かご)は角形で、とまり木などでレイアウトを工夫する。
- ケージのレイアウトや巣など、狭いところがあると女の子は発情しやすい。
- 放鳥のときは、ながらはNG。ケガやロストにも注意する。
おわりに
いかがでしたでしょうか。確かに注意点は多く難しさもあると思います。
特にキキの場合、卵詰まりを2回経験しているので、発情抑制の難しさを強調しすぎたかもしれません。
でも、ポイントを抑えて、愛情を注げば、健康に飼育をすることができます。
情報を集めて、飼い主もどんどん一緒に進化していきましょう。
コザクラインコは最高のコンパニオンです。
お迎えして飼育に挑戦してみてください!